歴史上の有名な名言で学ぶ英語「haunt(徘徊する)」


Festival International de la Bande Dessinée d'Angoulême 2013 032
haunt /hˈɔːnt/ は「徘徊する」「付きまとう」などと訳される単語です。あまりよい意味では用いられない単語で、「幽霊」や「恐怖」などを主語にとることがしばしばあります。

「足繁く通う」という意味を持つこともありますが、「入り浸る」に近いニュアンスといえます。また、「haunted」は「取り憑かれた」と訳されることがあり、ディズニーランドの「ホーンテッド・マンション」は「haunted」がそれに近い意味で用いられた例です。

▼「haunt」を含む名言

A spectre is haunting Europe — the spectre of communism. All the powers of old Europe have entered into a holy alliance to exorcise this spectre.

(原文)
Ein Gespenst geht um in Europa – das Gespenst des Kommunismus. Alle Mächte des alten Europa haben sich zu einer heiligen Hetzjagd gegen dies Gespenst verbündet

(和訳)
一匹の妖怪がヨーロッパを徘徊している──共産主義という妖怪が。およそ古いヨーロッパのすべての権力が、この妖怪を祓い清めるという神聖な目的のために、同盟を結んでいる。

カール・マルクス、フリードリヒ・エンゲルス「Manifesto of the Communist Party(共産党宣言)」より引用

共産主義思想に大きな影響を与えたカール・マルクスが、フリードリヒ・エンゲルスとの共著で出版した「共産党宣言」からの引用です。

ちなみに、「spectre(specter)」は上の文では「妖怪」と訳されていますが、「幽霊」や「悪霊」と訳されることもある単語です。1904年に日本で初めて出版された幸徳秋水と堺利彦による訳本では、「怪物」と訳されていました。

共産主義を主張・宣伝するための本である「共産党宣言」の冒頭で、共産主義を「妖怪」や「幽霊」や「怪物」に喩え、「徘徊する」という表現が用いられているのは不思議な印象がありますが、ここでの「spectre」は実体がないというニュアンスを持つということで、「幻影」と訳されている場合もあります。

By Lionel Allorge (Own work) [GFDL, CC-BY-SA-3.0 or FAL], via Wikimedia Commons

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