「the」を「ザ」と読む場合と「ジ」と読む場合がある理由


「the」には、カタカナで「ザ」と表記されることの多い「ðə」の発音と、「ジ」と表記されることの多い「ði」の発音があります。この区別は、ネイティブが自然に発音するために行っているものですが、日本人にとってはしばしば、どちらの発音を選ぶかを迷ってしまうことがあります。

基本的には「子音の前のthe」は「ザ(ðə)」、「母音の前のthe」は「ジ(ði)」になるという原則がありますが、以下の点に注意する必要があります。

▼綴りが母音から始まる語が必ずði音になるとは限らない

綴りに「a」「i」「u」「e」「o」などの「母音字」が含まれていたら必ず「ジ(ði)」になるかというと、そうではありません。例えば、「one」という単語は最初の文字が「o」ですが、発音は「wˈʌn」です。子音の「w」が最初に来るので、「ジ(ði)」ではなく「ザ(ðə)」になります。つまり、「母音字」が必ずしも「母音」を表すとは限りません。

逆に、「honest」や「hour」などでは最初の「h」を発音しないので、母音の「o」が最初になり、「ザ(ðə)」ではなく「ジ(ði)」になります。「X-ray」の「x」は母音字ではありませんが、「éksrèɪ」と発音するので、これも「ジ(ði)」になります。

▼綴りが母音から始まらなくてもði音になる場合もある

「year」や「yellow」は、カタカナ読みではそれぞれ「イヤー」「イエロー」となり、母音が最初のように思えてしまいますが、発音記号は「jíɚ」「jéloʊ」で、子音が最初に来るので、やはり「ジ(ði)」ではなく「ザ」になります。例外として、「The United States(アメリカ合衆国)」は「United」の部分を発音記号で表すと「juːnάɪṭɪd」になり、子音の「j」が最初に来るものの、「ザ(ðə)」ではなく「ジ(ði)」と発音されることもあります。「utopia(理想郷)」も「juːtóʊpiə」という発音ですが、同様にどちらの発音も許容されています。

なお、不定冠詞「a」と「an」の使い分けも、「the」の「ザ(ðə)」と「ジ(ði)」の使い分けと同じ法則に従っています。

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