アメリカ英語とイギリス英語の発音の主な違い


アメリカ英語とイギリス英語では、発音、綴り、文法などに違いが見られます。そのうち、発音の違いを理解することは、特にリスニングの際に役立ちます。例えば、「TOEIC」のリスニングテストではアメリカ英語とイギリス英語の両方が使われるので、両者の主な違いを理解し、どちらにも慣れておくとよいでしょう。

▼「can」の発音が異なる

アメリカ英語とイギリス英語では「can」の発音が違うという説はよく知られていますが、「can」の発音はアメリカ英語とイギリス英語で同じ「kˈæn」であり、誤りといえます。異なるのは「can’t」の発音で、アメリカ英語では「kˈæːnt」、イギリス英語では「kάːnt」と発音します。アメリカ英語は「キャント」、イギリス英語は「カーント」に近い発音です。しかし、卑語の「cunt」と誤解されることがあるので、非ネイティブの話者がイギリス英語を話す際に「can’t」を「カーント」と発音することは推奨されないこともあります。

▼「r」の発音の有無が異なる

「r」の発音の有無がアメリカ英語とイギリス英語の最大の違いといわれることもあります。単語の末尾に「r」が来る場合などに、アメリカ英語には「鍵付きシュワー」とよばれる「ɚ」の発音記号が見られますが、イギリス英語では単純な「シュワー」になります。この違いは、「r」の音を発音するかしないかです。つまり、アメリカ英語では舌を喉の方に巻いて「r」をはっきりと発音する必要がありますが、イギリス英語ではそれを行わず、曖昧に発音するだけになります。なお、「鍵付きシュワー」は、辞書によっては「əːr」で代用されています。

▼イギリス英語は「はじき音化」しない

「water」や「bitter」などの「t」や「tt」は、アメリカ英語ではラ行に近い音になります。この音は「はじき音」と呼ばれており、発音記号では「ṭ」で表現されます。一方、イギリス英語では「t」の音のままなので、「ter」の音が比較的はっきりとした「ター」の音に聞こえます。

▼アメリカ英語の「ά」はイギリス英語では「ɔ」になることがある

「ά」の音は「ア」に近い音で、「ɔ」の音は「オ」に近い音です。「hot」がアメリカ英語では「ハット」に近い発音になるのに対して、イギリス英語では「ホット」に近い発音になります。イギリス英語の「hot」は、アメリカ人にとっては「hat」に聞こえるといいます。

▼アメリカ英語の「ɔɚ」「ʊə」「oə」はイギリス英語では「ɔː」になることがある

例えば、「door」はアメリカ英語で「dˈɔɚ」、イギリス英語では「dˈɔː」になります。アメリカ英語では「ドァー」に近い発音なのに対して、イギリス英語では「ドー」に近い発音になります。また、「floor」はアメリカ英語で「flˈɔɚ」、イギリス英語で「flˈɔː」になり、「poor」はアメリカ英語で「pˈʊɚ」、イギリス英語で「pˈɔː」になります。

この他にも、アメリカ英語の「oʊ」がイギリス英語で「əʊ」になる、イギリス英語では「æ」の発音を使わない傾向があるなど、いくつかの法則が見られます。辞書でアメリカ英語とイギリス英語の発音が併記されているのを見て、確認しておくとよいでしょう。

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